甲府産ワインでかんぱーい!

甲府スパークリングワインが完成しました!


甲府産の甲州ブドウを、甲府で採取された酵母を使って発酵させて、甲府のワイナリーが醸造したという甲府生まれのスパークリングワインです!甲府市と山梨大学とSADOYAのコラボです!

ラベルもこだわり、甲州印伝の菱菊柄と甲府の文字をデザインしています。


甲府がなぜワインを?勝沼のほうが有名なのに、なんで甲府なんだよ!?と疑問を持った方はこちらをクリック。甲府の猛暑と信玄と日本のベストワイン甲府はワインの歴史の中で重要な場所です。


こちらは今回の開発に携わった山梨大学柳田藤寿教授。研究室の中で、手にはワイン。ちょっとワインを普段見かける場所とは違うイメージですね

実は、この研究室のある場所が、この甲府のワインを作り出した場所。山梨のワイン、いや、日本のワインの発展に大きく寄与している、山梨大学 ワイン科学研究センターです。

山梨大学のワイン科学研究センターはワインを専門的に科学し、学ぶことができる国内唯一の研究機関です。昭和22年 (1947) 年に設立された発酵研究所が前進ですので、歴史があります。

ブドウやワインに関する高度な専門知識と技術力を持つスペシャリストの育成を目指し、またワインに関するぶどう栽培、発酵、分析などを徹底的に学べます。

 先端的な細胞工学、遺伝子工学技術を駆使した基盤研究から最新のブドウ栽培並びにワイン醸造の実用研究までを包括する研究センターとなっています。ここの出身者の多くがワイナリーなどの技術者として活躍しています。


柳田先生にセンターの中を案内していただきました。


植菌というとキノコの原木でもあるのかな?と思ってしまいますが、

どこかのテレビでみたことがありますが、ガラスの向こう側に手を入れて菌を扱うそうです。


分析室は

ワインのボトルがおいてなかったら、ここでワインを分析しているとはわからないですね。

こちらは金額が高級車一台分という分析器。


「これは、まるで落ち葉のような香りがするワインだね」 「このワインは鉛筆の削りかすのようなにおいがするね」 なんて、 ワインがよくわかんない私にしたら「え?」という風にワインの味を表現するようですが、それもここの機械に通せば何の香りに近いか分析されるそうですよ。



次は地下へ。

暗い地下にはワインセラーがありました。


嗜好品としてのセラーとは違い、まさに研究のものだからけ。

ずらーっと並んだワインは720mlのワインの瓶でいえば3万5千本あります。

なかにはこの大学の研究室から生み出され販売されているワインが陳列されていました。


研究所開設当時に作られた甲州ワインも。1950年代のワイン。


オレンジ色です。


koshu1952、merlot1952はポートワイン。甘いワインです。

こちらにあるワインはアルコールですから、一本一本税務署によって管理されていいますので、勝手に飲んでしまうことはできません。ちょいと味見を!なんてことはできないそうです。


こうして長い年月をかけ微生物学的並びに醸造学的な基礎研究を地域と密着して行ってきたことで、山梨県の特産品であるワインの品質向上があるのです。



平成28年からこの場所で甲府スパークリングワインの開発が進められていました。


まずは酵母も甲府市内の物でないと!ということで甲府市内の3か所からサンプリングを始めました。

武田神社のお堀の水や土壌、千代田湖、それに昇仙峡の水です。


ノーベル医学生理学賞を受賞した山梨県出身の大村智・北里大特別名誉教授はゴルフコースの土からエバーメクチンを発生させる菌を採取したと聞いたことがありますから、こうした様々な要素が詰まったところに酵母があるのも理解できます。

こちらで採取した水をどうやってワインにするかと言いますと、


メンブレンフィルターろ過→分離用培地3週間嫌気培養→一週間好気培養→集積培養・・・


む、む、難しい。


柳田先生からわかりやすい資料があると、見せていただいたのでこちらをご覧ください。


簡単らしいですけれど私には難しい。


だいぶ省略しますが、これらの過程を得て、武田神社(夏)179株、(秋)164株、千代田湖、昇仙峡を合わせて403株の分離株を出し、その中から、アルコール生産性試験をして、おいしいワインが作られるアルコール10パーセント以上の発酵をする菌にどんどん絞っていきます。この403株の全てがぶどうとの相性や発酵に適しているわけではないのです。


発酵性酵母S.cerevisiaeは菌株によって特性が違うので、ワインの風味や香りに違いが出るらしいです。

色々なところで採取されたものでもどの菌株を使うかによってワインのできを左右する。というのはほんと人間の個性と同じですね。


酵母を分離したら、それぞれの場所で絞られた優位株を果汁とともに発酵させる実験を繰り返します

こちらも甲府で採れた甲州ぶどう。このままちゅるんと食べてもおいしいです。

果汁を絞りだします。

何度も何度も試験、試飲を繰り返して、


最終的に糖度、アルコール分などの条件を満たし、甲府のワインとして最適となったのが武田神社のお掘から採取した酵母でした。

その酵母はセンターに保管されています。


マイナス80度の冷凍庫で管理されてます。

この箱の中にあるのが武田神社のお堀から採取された菌。これを何百本分にも培養することができるそうですよ。


そしてその酵母を甲府のワイナリーSADOYAさんで醸造をして製品化となりました!



一足早く、どんな味わいかSADOYAの萩原さんにきいていますからこちらを見てください!↓

さわやかな酸味というこの甲府スパークリングワインは3月3日解禁です!

こうふ開府500年の300日前イベントの日、

3月3日(土)午前10時半から甲府駅北口歴史公園にて、甲府スパークリング甲州2017

完成披露セレモニーを行います!

先着300人の方に乾杯用のミニグラスを配布します。


こちらのワインは2000円税別でSADOYAさんや風土記の丘農産物直売所でも販売されます!限定ですのでお早めに。



甲府のスパークリングワインで乾杯しましょう!



KOFU500 Heritaging

2019年に500歳のお誕生日を迎える甲府のまち。 歴史と今をこうふコンシェルジュが勉強していくっていうページ。 「こうふ開府500年公式ホームページ」のこれは影武者サイトです♪ なかなかない機会なのでこの際、いろいろ楽しみたいなーって思っています!一緒にいかがですか? 甲府にある味わい深い、建物や場所、時代を超えて価値あるものを紹介します!歴史の事でない、「今」ももちろん!